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リーフレットミュージアム

2014年9月 ふるさとだより 「稲穂」

稲穂
 日本で一番美しい風景は何?とアメリカ人の友人に尋ねたことがある。彼は、「秋の黄金の稲田」と答えた。夏の終わりに稲穂は、かすかな甘い香りを発して開花し、9月に入ると田は金色に波打つ。子供の頃には、家族総出で稲刈りとおだがけをした。今や機械化されて、コンバインで刈り取りそのまま脱穀までしてしまう。地域の人々が開墾し整地した田も、少子高齢化で存続するのがやっとの有様で、山間の田は里山と共に荒れている。自分で食べるものは自分で作るのが人類生活の第一歩。日本人が米を食べて存在する限り、9月の黄金の稲田の美しい風景をなくしてはいけない。それを失った時、日本人もいなくなるのではないか。
作家紹介
宇留野 信章(うるの のぶあき)
茨城大学教育学部 中学校教員養成課程 美術科卒業。茨城県立太田第一高等学校、茨城県立水戸商業高等学校、茨城県立山方商業高等学校、茨城県立佐和高等学校、茨城県立水戸第二高等学校にて芸術科美術担当として勤務。水戸市展、茨城県展、一陽展に出品。1992年 第38回一陽展 奨励賞受賞。1993年 第39回一陽展 奨励賞受賞。2012年 第58回一陽展 会員賞受賞。現在、茨城県美術展覧会及び一陽会会員。
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