茨城県立県民文化センター

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リーフレットミュージアム

2014年8月 ふるさとだより 「入道雲」

入道雲
 白山様に雲が出たら、すぐ帰って来い。夏になると夕立が来る。雷様の通り道というのがあって、8月の真昼に西の白山に入道雲がかかると夕立が降る。河原の田畑で仕事をしていると、それを見て急いで家に帰る。庭のむしろに干してある穀物などの「つっぽし」を取りこまなくてはいけない。川で釣りをしていると、そんな時に限って、少し食いが良くなったりしてなごり惜しく、一陣の冷たい風と共に大粒の雨がぱらつき始めてから、急いで道具を片付けて、雨に追われるようにして家の方面に向かって一目散に走る。山にはヒグラシが鳴き、真夏の太陽に乾ききった地面を激しい雨粒が叩きつけるように降り、雷鳴がとどろく。しばらくして西の空が急に明るくなって、またアブラゼミやミンミンゼミが鳴き出すと、夏の夕暮れも近い。ツクツクホウシが鳴く頃には夕立も来なくなり、夏も行ってしまうのだ。
作家紹介
宇留野 信章(うるの のぶあき)
茨城大学教育学部 中学校教員養成課程 美術科卒業。茨城県立太田第一高等学校、茨城県立水戸商業高等学校、茨城県立山方商業高等学校、茨城県立佐和高等学校、茨城県立水戸第二高等学校にて芸術科美術担当として勤務。水戸市展、茨城県展、一陽展に出品。1992年 第38回一陽展 奨励賞受賞。1993年 第39回一陽展 奨励賞受賞。2012年 第58回一陽展 会員賞受賞。現在、茨城県美術展覧会及び一陽会会員。
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